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DIGS-1004
台湾-日本で言うところの薬を売り歩く香具師(やし)であるパオジャンフー“新威殿”の座長・葉天爽の一家は、後妻の邱兎搬と前妻との息子の春鴻(アホン)、その小さな弟と春鴻の恋人で複雑な生い立ちの黄春蓮(アレン)の五人。彼らは歌や踊り、そして火吹きなどの芸を披露しながら、皮膚の疾患にならなんでも効くという薬を売り歩く日々。しかし、口上師がいない葉一座は、黄宗斌さんに手伝ってもらっている。天爽としては春鴻に早く口上を身につけて、立派な後継者となってほしいのだが・・・
独特の視点で中国と中国人を描写した柳町光男監督が、職業として文化としてやがては消えていくと知りながら、不思議な活力に溢れて活動する台湾人香具師(やし)、パオジャンフーたちに魅せられて作った傑作ドキュメンタリー。1994年の秋からおよそ2カ月、台湾に渡り30時間にも及ぶフィルムを回して完成。撮影監督は小川プロ作品で世界的にその名を知られる名カメラマン 田村正穀。“どこの国でもないような”不思議な音楽を手がけるのは音楽プロデューサー、サックスプレーヤーの清水靖晃。これまでビデオにもなっていなかった本作が遂に初DVD化!