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銀座を通る一台の護送車。「俺は銀座を歩いたことがない。護送車の中から見ただけだ････」戦慄的な少年の声をあとにして、護送車は東京地検の門へと入っていく。主人公の少年浅井は、仲間たちと真珠店での強盗を働いた罪でネリカン（練馬鑑別所）でその処分を待っている。二週間の退屈な鑑別所生活の中で、浅井は浅草で過ごした無為な生活を思い出していた。そして、予想以上の処分“特別少年院行き”が命じられた。
日本映画史に刻み込まれた羽仁進の鮮烈的なデビュー作が遂に初DVD化！1949年に岩波映画製作所の設立に参加し、「絵を描く子供たち」「教室の子供たち」等の優れた記録映画を撮り、時代を画する記録映画を作り出した異才監督、羽仁進。その才人が初めて作り上げた劇映画が1960年公開『不良少年』。その瑞々しいセンスが激賞され、黒澤明の歴史的名作『用心棒』を抜いて、その年のキネマ旬報ベストテン1位に輝く。海外のヌーヴェルヴァーグ作家達にも大きな衝撃を与えた名作である。
★キネマ旬報ベストテン1位
★マンハイム国際映画祭金賞受賞
★第16回毎日映画コンクール音楽賞受賞（武満徹）
★セルDVDのみ羽仁進監督インタビュー記事掲載（インタビュアー：真魚八重子）