DIGS-1052

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文学賞殺人事件 大いなる助走
≪HDニューマスター版≫

殺す 直木賞ーっ!殺す 日本アカデミー賞ーっ!
なんだ、なんだ、なんだ、なんだ、この選評は!俺の小説をなんだと思ってる!

鈴木則文監督自身が自身の作品の中で最も愛してやまないルサンチマン炎上大傑作が遂に復刻!

予告編はこちらをご覧ください 予告編


◎筒井康隆が自らの直木賞落選経験のもと、文学賞およびそれら権威への怒り、恨みを叩きつけた問題小説『大いなる助走』を娯楽映画の申し子、鈴木則文監督が映画化。ブンガク界の陰に見え隠れするスキャンダルの構造とそれに揺り動かされる人間たちの悲喜劇を描き出し、日本文学・日本映画のタブーを打ち破った痛快娯楽大作。

◎あの伊丹十三、藤田敏八らも映画化を企画したほど、創作意欲を駆り立てる小説を「トラック野郎シリーズ」等で娯楽映画を芯から支えた鈴木則文監督が構想から10年の歳月をかけて映画化。

◎鈴木則文作品なければ実現しない豪華な演技陣が集結。役者以外にも胡桃沢耕史、団鬼六らがカメオ出演。原作者筒井康隆自身もブチギレSF作家の役で登場、日活ニューフェイス応募の経験を生かして見事な長台詞を決めるシーン(NGなし!)は必見。

◎「バーロー!映画が衰退したのはテレビや娯楽の多様化だけじゃない。手前等のその腐った精神にある。全員交代しろ!」(鈴木則文)




【セルのみの特典】

★劇場用パンフレット縮尺再編集版
★佐藤浩市・石橋蓮司インタビュー収録小冊子封入(インタビュアー 柳下毅一郎)

【セル&レンタル共通特典】

★劇場用予告編
★鈴木則文監督×筒井康隆氏による対談映像収録(29分/2002年収録版)

【スタッフ】
監督: 鈴木則文
製作:鈴木早苗
原作: 筒井康隆
脚本: 鈴木則文、志村正浩、掛札昌裕
撮影:米原良次

【キャスト】
佐藤浩市、中島はるみ、蟹江敬三、甲斐えつ子、石橋蓮司、粟津號、小松方正、
南原宏治、梅津栄、由利徹、汐路章、天本英世、ポール牧、泉じゅん、渥美國泰、
ラサール石井、松本典子、杉山とく子、宮下順子、片桐はいり、胡桃沢耕史、
団鬼六、八神康子、誠直也、山城新伍、筒井康隆 他

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推薦コメント〉

 あの男は満員の痴漢電車の乗客だった。車内エキストラのくせに「この後、撮影をを見学してもいいですか?」と終日撮影にまとわりつき、いつの間にか獅子プロにもぐり込んでいた。普段はマジメで寡黙・が・酒が入ると訳のわからぬ大法螺吹きに大変身、失敗多数。つくづくアウトプット下手なれど、思いを打ちまけたデビュー作で見事に意気衝天!
観る側にもエネルギーを求める佐藤寿保映画の初号試写で感心したことを思い出した。
滝田洋二郎(映画監督)

 20才代の頃、佐藤寿保さんの映画の助監督をつとめた。ツラかったが、なぜか嫌な思い出じゃない。どちらかというと自慢したい。佐藤寿保さんは変わらない。「止まっているってことと、変わらないってことは違うんだ」寿保さんのことを考えるといつも故PANTAさんの言葉を思い出す。羨ましいと思う。その原点である映画が新たに陽の目を見る。祝福です!
瀬々敬久(映画監督)

 ピンク映画はセックスではなく不能と鬱屈を描くものであり、鬱屈と暴力は若者の特権だ。『激愛!ロリータ密猟』の誰よりも深い絶望は、いまなお我らの胸をかきむしる。
柳下毅一郎(映画評論家/翻訳家)

 嫌な気持ちにさせてくれるディテール。しかし気づくとスッキリさせてくれる。ざっくりと言えば「ヒドイ」映画なのだが、この『激愛!ロリー密猟』の場合それが最上級の褒め言葉にいつしか化けてしまう、とにかくヒドイ映画。必見!
根本敬(特殊漫画家)

 この映画を観て映画制作を志したと云っても過言ではない名作中の名作。
小林良二(映画プロデューサー)

 コンプラ遵守、ジェンダー平等、ハードコア・ポリコレな21世紀の現代に、時空の裂け目が生じ、20世紀の闇から堕ちてきたピンク色の歪な残像!!!!! こんな奇想の封印を解くなんて、不適切にもほどがある!!!!!!!
宇川直宏(“現在”美術家/DOMMUNE主宰)

 陰鬱とした狂気が棲む地下の部屋。新宿の強烈な眩しさ。赤いハイヒールに流れる血。シャッターを切り自ら脱ぐ伊藤清美さんに全身をぶち抜かれた。この作品を見たばっかりに、佐藤寿保作品を求めいまだ亡霊のように彷徨い続けている。
遠藤倫子 (映画zine ORGARM発行人)

 私には「死んだら棺桶に入れるものリスト」がある。
そこにこの映画のタイトルを記す夢が叶った。
だからもう、いつ死んでもいい。
シブヤメグミ (バー浮かぶ・二代目店主)

 淫乱と暴力と初期衝動!
 ノイズやパンク、ロックに造詣が深いところにも衝撃を受けました。
そんな寿保監督のデビュー作が家で観られるなんて!
中原昌也(ミュージシャン/文筆家/映画評論家)

 孤独で混乱した精神の前に、無邪気な人々が行き交う雑踏のどれほど残酷なことか。1985年、バブル直前の新宿に、決して救われ得ない2つの魂が交錯するとき、血と淫欲が〈イノセンス〉を塗り潰す! 身を立て! 名をあげ! やよ励めよ! 真の解放はいつも、血まみれのイニシエーションの先にしか残されていないのだから。
髙橋ヨシキ(アートディレクター/映画評論家/サタニスト)

 私が20歳だった頃の新宿が舞台。毎日のように新宿にいた頃。観ているうちに当時の頭の中をのぞいているような気分になった。不安と根拠のない自信のカオス。ラスト近くのヒロインが不思議な美しさだった。
古市コータロー(ミュージシャン)

 かつてピンク映画館なるものが街中にあった頃、青少年たちは自分の内に秘めた性衝動を、暴力を、妄想を、青暗いスクリーンの中に投影させていた。
 じっとり湿ったシートを、男女のまぐわいを照らし出すぼんやりとした映写機の明かりを、そのやりきれなさを。
 すべて爆発させるために、パンクするしかなかった。
 映画館を、新宿を、狂った触覚がパンクする。
松永天馬(ミュージシャン アーバンギャルド/松永天馬のA研!)

 薄暗闇が終始美しい映画だった。裸電球と炬燵の光に晒される素肌と陰影。ココロとカラダを温めあうのが下手くそ過ぎる悲しい人間たち。誰もいない夜明けの新宿通りのカットはハタチの時の自分の視線ではないかと錯覚した。
宙也(ミュージシャン アレルギー/De-LAX/LOOPUS)

 デビュー作にして、すでに寿保度数120%の傑作! 瑞々しいボーイミーツガールの物語を、問答無用の過激な暴力と流れ落ちる血の鮮烈さが彩る。ゲリラ撮影の80年代新宿の、人が溢れながらも冷ややかな光景が最高!
真魚八重子(映画評論家)